答え
国が進める休日部活動の「地域展開」(地域クラブへ移す)ではなく、学校の部活動を残したまま指導・引率を民間事業者に外部委託する方針です。2025年4月から16校43部で実施し、休養日・活動時間の新基準は2027年4月から適用されます。
確認|根拠:吹田市教育委員会「吹田市 新たな中学校部活動の在り方」(令和7年8月、掲載ページは2025年10月14日更新)、吹田市「中学校部活動運営等業務 外部委託の拡大について」、吹田市議会 令和8年5月定例会 本会議答弁(2026年6月12日)
くわしく
国の方針:2026年度から「改革実行期間」
- 文部科学省(スポーツ庁・文化庁)は2025年12月22日に「部活動改革及び地域クラブ活動の推進等に関する総合的なガイドライン」を定め、令和8年度〜13年度(2026〜2031年度)の6年間を「改革実行期間」としました(前期は令和8〜10年度、後期は令和11〜13年度。前期の終わりに中間評価)。
- 休日は、この期間内に原則すべての学校部活動で「地域展開」(地域クラブ活動へ移す)を実現することをめざし、平日は課題を解決しながら改革を進めるとしています。名称は2025年5月に「地域移行」から「地域展開」に変わりました。
吹田市の方針:部活動を残して「外部委託」
- 「吹田市 新たな中学校部活動の在り方」(市教育委員会、2025年8月19日から適用)は、2018年12月の「吹田市課外クラブ・部活動の在り方に関する方針」を改訂したものです。市は「地域スポーツ・文化芸術団体等が一定の費用負担を求めながら運営する地域クラブ活動として地域展開を図るのではなく、生徒の活動機会を確保するため、これまで行ってきた学校教育としての部活動を維持して実施する」と明記しています。
- 理由:市内では生徒数が増えているのに、顧問のなり手がいないなどで2019年度から2024年度の5年間に運動部・文化部あわせて31部が減りました。約8割の生徒が部活動に入っていてニーズが高い一方、受け皿になる地域の担い手が足りない、というのが市の説明です。2024年7月の教職員アンケートでは、およそ3分の2が外部委託事業者による指導を希望しました。
- 外部委託の中身:指導者の募集・確保、研修、技術指導、大会への引率・監督、そのマネジメントを一体で民間事業者に委託します。学校は部ごとに窓口教員を置き、校長が年間・毎月の活動計画を確認します。活動中の事故の責任は実施主体である吹田市が負います。
- 進み方:2024年4月から5校5部(第一中・豊津西中・竹見台中のバドミントン部、高野台中の女子サッカー部(拠点校)、第三中の陸上競技部(拠点校))で試行。担当教員の時間外在校等時間が月30時間程度減るなどの効果が確認できたとして、2025年4月から16校43部を追加しました(委託期間は2027年3月まで)。2024〜2026年度の債務負担行為の限度額は3億2,153万4千円。2026年2月の令和8年度施政方針も「部活動の外部委託などの推進」を掲げています。
- 拠点校部活動:通っている学校にない部活動を希望する生徒が、他校の「拠点校」の部活動に参加できる体制をつくります。部員が減って大会に出られなくなる部も拠点校化して参加機会を守ります。
- 部活動指導員:外部委託とは別に、市は部活動指導員(実技指導・引率・運営など)を随時募集しています(2026年5月1日以降、年間210時間程度、時給1,883円)。
活動日数・活動時間の基準(2027年4月1日から適用)
| 項目 | 基準 |
|---|---|
| 休養日(学期中) | 平日に2日以上、土日に1日以上、あわせて週3日以上。土日に大会などで活動したら平日に振り替え。土日に活動しない部は土日分を平日に振り替え可 |
| 休養日(長期休業中) | 学期中に準じる。学校閉庁日などを使って、ある程度長い休養期間を設ける |
| 1日の活動時間 | 平日1.5時間、休業日(学期中の土日を含む)3時間まで(準備・片付けを除く) |
| 朝練 | 外部委託の部活動では行わない。教員が指導する部も準備が整い次第同じ扱いに移行 |
費用負担
- 市は、外部委託には費用がかかるため「実現可能かつ持続可能な活動として継続できるよう一定の受益者負担を求める」とともに、国や大阪府に財源確保を働きかけるとしています。公費との負担割合や金額は整理中で、徴収は外部委託が完了する時期からを想定しています。2024年7月の保護者アンケートでは、月の指導料の負担額として中学校保護者の24%が「2,000円以上3,000円未満」、20%が「1,000円以上2,000円未満」と答えています。
市議会での答弁
- 2025年12月5日(令和7年11月定例会):教育監が「部活動の教育的意義を生徒に保障することと教員の労働環境の改善の両面から、引率・監督・指導を外部委託し、学校との情報共有を図りながら部活動の枠組みを維持する方向で進めている」と答弁。
- 2026年6月12日(令和8年5月定例会):教育長が「全国的に地域展開が模索される中、本市は教育的意義にも重点を置き、これまでの部活動の枠組みを残したまま外部委託を行う」と答弁。教育監は、将来的に廃部が決まっている部活動が3部あること、意欲のある教員が兼職兼業で指導するには「部活動指導を教員の勤務の枠組みから切り離す整理が必要」で国・府の動向を注視することを答えました。
よくある追加の質問
- 土日の部活動はなくなる?
- 吹田市は「地域クラブ活動として地域展開を図るのではなく、学校教育としての部活動を維持する」としているので、市の方針として土日の部活動をなくすことにはなっていません。ただし休養日の基準として、平日2日以上と土日のどちらか1日以上、合わせて週3日以上の休みを設け、土日の活動は1日3時間までとします(2027年4月1日から適用)。土日に活動しない部は平日に振り替えることができます。
- 部活動の費用は上がる?
- 外部委託には指導や引率の費用がかかるため、市は「一定の受益者負担を求める」方向で費用負担のあり方を検討するとしています。公費との負担割合や具体的な金額は未定で、徴収は部活動の外部委託が完了する時期からを想定しています。2026年9月時点で決まった額はありません。
- 自分の学校にない部活に入れる?
- 市は、通っている学校にない部活動を希望する生徒が「拠点校部活動」に参加できる体制づくりを進めるとしています。2024年度からの試行では、高野台中の女子サッカー部と第三中の陸上競技部が、他校の生徒を受け入れる拠点校になっています。部員が減って大会に出られない部も拠点校化して参加機会を守る方針です。
- 先生は部活を教えなくなる?
- 外部委託が完了するまでの間は、これまでどおり教員が顧問として指導する部活動が残ります(在り方の「経過措置」)。外部委託した部でも、学校は部ごとに窓口教員を置き、大会申込や部費の管理、生徒指導の相談を担います。指導を希望する教員が兼職兼業で関わる仕組みは、2026年6月の市議会で「部活動指導を教員の勤務の枠組みから切り離す整理が必要で、国・府の動向を注視する」と答弁されており、まだ整っていません。
出典
- 吹田市「『吹田市 新たな中学校部活動の在り方』の策定について」(2025年10月14日更新)https://www.city.suita.osaka.jp/kosodate/1018299/1018300/1040755.html
- 吹田市教育委員会「吹田市 新たな中学校部活動の在り方」(PDF、令和7年8月)https://www.city.suita.osaka.jp/_res/projects/default_project/_page_/001/040/755/20251010-1.pdf
- 吹田市教育委員会「吹田市 新たな中学校部活動の在り方【概要】」(PDF、令和7年8月)https://www.city.suita.osaka.jp/_res/projects/default_project/_page_/001/040/755/20251010-2.pdf
- 吹田市「中学校部活動運営等業務 外部委託の拡大について」(PDF、5校5部の試行と16校43部への拡大、債務負担行為)https://www.city.suita.osaka.jp/_res/projects/default_project/_page_/001/034/361/11bukatsu.pdf
- 吹田市「ピックアップ吹田〔市報すいた 令和7年2月号〕」(部活動の外部委託を令和7年4月から拡大)(2025年1月31日更新)https://www.city.suita.osaka.jp/shisei/1018880/1018881/1037358/1037780/1037783.html
- 吹田市「中学校の部活動指導員を募集します」(2026年3月3日更新)https://www.city.suita.osaka.jp/shisei/1019085/1019086/1022240.html
- 吹田市議会 令和7年11月定例会 本会議(2025年12月5日)教育監答弁「部活動の枠組みを維持する方向」https://ssp.kaigiroku.net/tenant/suita/SpMinuteView.html?council_id=1313&schedule_id=5
- 吹田市議会 令和8年5月定例会 本会議(2026年6月12日)教育長答弁「部活動の枠組みを残したまま外部委託」、教育監答弁「廃部が決定している部活動は3部」https://ssp.kaigiroku.net/tenant/suita/SpMinuteView.html?council_id=1337&schedule_id=5
- スポーツ庁「部活動改革及び地域クラブ活動の推進等に関する総合的なガイドライン(令和7年12月)」https://www.mext.go.jp/sports/b_menu/houdou/jsa_00220.html
- 文部科学省「部活動改革及び地域クラブ活動の推進等に関する総合的なガイドライン」(PDF、令和7年12月22日)https://www.mext.go.jp/sports/content/20251222-spt_oripara-000046180_00234.pdf
- 吹田市「令和8年度 施政方針」(2026年2月18日更新)https://www.city.suita.osaka.jp/shisei/1018782/1018799/1041811.html
いずれも2026年9月18日に内容を確認しました。市のページはURLが変わることがあります。開けないときは、吹田市公式サイトでページ名を検索してください。
にしおか友和の関わり
2021年5月定例会で部活動の数や部活動指導員を取り上げて以来、2023年7月定例会で教員の時間外勤務の主因が中学校では部活動であること(部活動指導員は7名)を数字で示し、2023年9月定例会では「週1回や2回でも部活動を続けられないか」と提案して、教育長から「オール・オア・ナッシングとは考えていない」との答弁を得ました。2024年5月定例会で外部委託の試行(5校5部)を確認しています。教員が子どもと向き合う時間を守りながら、子どもの活動機会を減らさない形を求め続けています。
関連する質問・ページ
この情報の更新について
- 2026年9月18日 公開
定例会が終わるたびに見直し、基準日を更新しています。内容が古くなっている、誤りがあるという場合は、ご相談ボタンからお知らせください。