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吹田市の借金(市債)はいくら?財政は健全なの?

検索されている言葉:吹田市 市債/借金/財政状況/経常収支比率/財政健全化判断比率/基金|答えの基準日:2026年9月18日
市の財政市債・基金

答え

令和6年度(2024年度)末の吹田市の市債残高は一般会計と特別会計で約844億円、市民1人あたり約21万8千円です。財政健全化判断比率は4指標とも国の早期健全化基準を下回る一方、経常収支比率は101.0%で市の目標「95%以下」に届いていません。

確認|根拠:吹田市「財政健全化判断比率等の状況」(2025年9月16日更新)掲載の「令和6年度財政健全化判断比率等の公表」、および「令和6年度の決算状況」(2025年10月2日更新)掲載の「主要な施策の成果および基金の運用状況に関する報告書」

くわしく

この分野は「健全だから安心」とも「危ない」とも一言では言えません。数字と、国が決めた基準と、市が自分で決めた目標を並べます。そのうえで、どう評価するかは読んだ方にゆだねます。

1.市債(借金)の残高はいくら

令和6年度(2024年度)末時点の市債残高です。一般会計と特別会計の合計で844億3,849万5,656円。水道事業会計・下水道事業会計(企業会計)の企業債は、この表には含まれていません。

区分令和5年度末残高令和6年度 発行額令和6年度 償還額令和6年度末残高
一般会計60,559,045,265円15,275,400,000円6,137,100,841円69,697,344,424円
(約697億円)
特別会計15,447,123,746円0円705,972,514円14,741,151,232円
(約147億円)
 うち病院事業債15,083,558,242円0円684,686,206円14,398,872,036円
 うち母子父子寡婦福祉資金貸付事業債363,565,504円0円21,286,308円342,279,196円
合計76,006,169,011円15,275,400,000円6,843,073,355円84,438,495,656円
(約844億円)

2.一般会計の市債は何のための借金か

種類令和6年度末残高内容
普通債62,751,693,658円施設をつくるための借金
 教育債32,791,954,565円小・中学校の大規模改修や体育館空調など
 土木債14,437,489,539円道路・区画整理・公園など
 消防債5,539,943,923円消防・防災施設など
 総務債5,029,241,769円本庁舎の改修など
 民生債3,183,697,171円福祉・保育施設など
 衛生債1,608,642,906円保健・清掃施設など
 労働債160,723,785円勤労者向け施設など
臨時財政対策債6,116,542,174円地方交付税の不足を穴埋めする「赤字地方債」
その他829,108,592円災害復旧事業債461,344,438円、減収補塡債268,631,552円、減税補塡債99,132,602円
一般会計 合計69,697,344,424円

3.市債残高の推移と、これからの見込み

年度末一般会計の市債残高
令和2年度(2020年度)末55,591,320千円(約556億円)
令和3年度(2021年度)末55,713,749千円(約557億円)
令和4年度(2022年度)末57,075,668千円(約571億円)
令和5年度(2023年度)末60,559,045千円(約606億円)
令和6年度(2024年度)末69,697,344千円(約697億円)
令和7年度(2025年度)末(見込)73,356,722千円(約734億円)
令和8年度(2026年度)末(見込)78,844,564千円(約788億円)

令和7年度末・令和8年度末は、令和8年度一般会計予算書の「地方債に関する調書」に載っている見込額です(確定した決算額ではありません)。令和6年度に残高が大きく増えたのは、同年度の発行額が152億7,540万円と、償還額61億3,710万841円を大きく上回ったためです。

4.市民1人あたりに直すと

市が公表している人口38万7,857人(2026年7月末時点・住民基本台帳)で割った金額です。この割り算はこのページで計算したもので、市の公表値ではありません。

区分金額市民1人あたり(本ページで計算)
市債残高(一般会計+特別会計・令和6年度末)84,438,495,656円約21万8,800円
市債残高(一般会計のみ・令和6年度末)69,697,344,424円約18万600円
積立基金残高(一般会計・令和6年度末)37,923,963,980円約9万8,300円
財政調整基金残高(令和6年度末)12,931,589,986円約3万3,500円

市の「データで知る吹田」では、住民1人あたりの地方債残高を15万8,249円(大阪府「市町村なんでもランキング」令和5年度決算。大阪府内で3番目に少ない)と紹介しています。上の表と金額が違うのは、年度(令和5年度決算か令和6年度末か)と、対象にする会計の範囲が違うためです。同じ市の借金でも、どの数字を見ているかで額が変わります。

5.貯金にあたる「基金」はいくら

令和6年度末の一般会計の積立基金残高は379億2,396万3,980円です。前年度末の340億1,304万1,850円から、積立て75億4,769万4,478円・取りくずし36億3,677万2,348円を経て増えました。

基金令和5年度末残高令和6年度末残高
財政調整基金14,563,568,156円12,931,589,986円
都市計画施設整備基金6,990,318,094円8,751,025,899円
廃棄物処理施設整備基金4,967,685,085円5,771,222,807円
市営住宅整備基金404,434,319円3,840,837,768円
公共施設等整備基金3,772,536,602円3,178,380,377円
緑化推進基金659,683,632円666,562,959円
地域福祉基金631,363,950円642,311,083円
商業振興施設整備基金537,549,951円537,707,692円
老人福祉施設整備基金233,790,015円519,487,294円
心身障害者福祉施設整備基金245,296,841円225,756,531円
こども笑顔輝き基金286,048,420円105,571,302円
合計(上記以外の基金を含む)34,013,041,850円37,923,963,980円

基金のうち、景気の悪化や災害など「もしも」のときに備える貯金が財政調整基金です。令和6年度は実質収支の黒字を確保するために19億円を取りくずし、年度末残高は129億3,000万円台と、前年度末から16億3,000万円ほど減りました。

6.財政健全化判断比率(令和6年度決算)と国の基準

財政健全化法にもとづき、市は毎年4つの比率を公表しています。4指標とも、財政健全化計画の策定が義務づけられる「早期健全化基準」を下回っています。

指標吹田市(令和6年度決算)早期健全化基準財政再生基準
実質赤字比率-(黒字のため算定されず。参考▲0.22%)11.25%以上20.00%以上
連結実質赤字比率-(黒字のため算定されず。参考▲13.37%)16.25%以上30.00%以上
実質公債費比率0.5%25.0%以上35.0%以上
将来負担比率-(備えが上回るため算定されず。参考▲17.6%)350.0%以上

3年分の推移です。実質公債費比率は令和4年度の▲0.3%から上がってきています。

年度実質赤字比率連結実質赤字比率実質公債費比率将来負担比率
令和4年度-(▲1.75)-(▲16.92)▲0.3-(▲38.8)
令和5年度-(▲0.72)-(▲14.87)0.2-(▲25.8)
令和6年度-(▲0.22)-(▲13.37)0.5-(▲17.6)

公営企業の資金不足比率も、水道事業会計・下水道事業会計とも「算定されず」(令和6年度決算で参考値は水道▲69.3%、下水道▲63.1%)で、経営健全化基準20.0%以上には該当しません。

7.市自身は何と説明しているか

基準を下回っていることについて、吹田市は公表資料で次のように書いています(原文)。

8.市が自分で決めた目標(第4次総合計画)との比較

国の基準とは別に、市は総合計画の「財政運営の基本方針」で自分の目標を決めています。令和6年度決算では、4つのうち2つが未達、2つが目標の範囲内でした。

指標市の目標令和6年度決算結果
経常収支比率95%以下101.0%未達(6.0ポイント届かず)
財政調整基金残高の標準財政規模に対する割合20%を確保15.4%未達(4.6ポイント届かず)
標準財政規模に対する公債費の比率10%以下7.8%目標の範囲内
標準財政規模に対する市債残高の割合100%以下83.1%目標の範囲内
赤字地方債(臨時財政対策債)の発行極力抑制3億円発行

あわせて令和6年度一般会計の決算は、歳入1,793億3,548万9千円、歳出1,784億9,083万6千円。実質収支は2億5,988万2千円の黒字ですが、前年度の実質収支を差し引いた単年度収支は2億7,301万3千円の赤字で、黒字を確保するために財政調整基金から19億円を繰り入れています。

9.最新の数字はいつ出るか

2026年9月18日時点で、市公式サイトに公表されている財政健全化判断比率・決算の最新は令和6年度(2024年度)決算です。令和7年度(2025年度)決算の数値は、この基準日時点では市公式サイトに掲載されていません。新しい数字が公表され次第、このページを更新します。

よくある追加の質問

市債(借金)は何に使われているの?
学校や道路、消防施設など、長く使う施設をつくるための費用です。何十年も使うものを、その年の税収だけでまかなうと、その年の市民だけが負担することになります。市債で借りて返済を分けることで、あとから使う世代にも負担を分け合う考え方です。令和6年度末の一般会計の市債残高696億9,734万4,424円のうち、教育債が327億9,195万4,565円といちばん多く、次いで土木債144億3,748万9,539円、消防債55億3,994万3,923円です。
臨時財政対策債(赤字地方債)とは何ですか?
国が配る地方交付税が足りないときに、その穴埋めとして自治体が自分で借りる市債です。施設が残る建設のための借金と違い、その年の運営費に消えるため「赤字地方債」と呼ばれます。吹田市は令和6年度に3億円発行し、令和6年度末の残高は61億1,654万2,174円です。市は「一般会計等における市債残高約844億円のうち、赤字地方債残高が約62億円(約7%)を占めており、これから先の世代が返済していかなければならない借金の約7%が、過去の世代が消費した経費に対する借金であるという状況です」と説明しています。
経常収支比率101.0%はどういう意味?
市税などの毎年決まって入るお金が、人件費・扶助費・公債費など毎年決まって出ていくお金にどれだけ使われているかの割合です。100%を超えているということは、経常的な収入だけでは経常的な支出をまかないきれず、新しい取組に回せる余地が小さいことを意味します。吹田市の令和6年度決算は101.0%で、市が第4次総合計画で定めた目標「95%以下」に6.0ポイント届きませんでした。
健全化判断比率が「-」と書かれているのはなぜ?
赤字がない、または将来負担より備えのほうが多いため、比率そのものが計算されないからです。実質赤字比率・連結実質赤字比率は決算が黒字のとき、将来負担比率は積立金などの財源が将来支払う可能性のある額を上回るときに「-」となります。市は参考として黒字額や超過額の比率を▲付きで示しており、令和6年度決算では実質赤字比率▲0.22、連結実質赤字比率▲13.37、将来負担比率▲17.6です。
他市と比べたいときはどうすればいい?
市公式サイトの「決算」のページに、全国統一の様式でつくられた「財政状況資料集」が年度ごとに掲載されています。人口や産業構造が似た自治体のグループと、主要な財政指標を比べられる資料です。大阪府内の市町村の状況は、同ページからリンクされている大阪府のホームページで確認できます。

出典

  1. 吹田市「財政健全化判断比率等の状況」(2025年9月16日更新)https://www.city.suita.osaka.jp/shisei/1018870/1022192.html
  2. 吹田市「令和6年度財政健全化判断比率等の公表」(PDF)(上記ページ掲載・2026年9月18日閲覧)https://www.city.suita.osaka.jp/_res/projects/default_project/_page_/001/022/192/R6kessann_zaiseikennzennkahiritunojyoukyou.pdf
  3. 吹田市「令和6年度の決算状況」(2025年10月2日更新)https://www.city.suita.osaka.jp/shisei/1018870/1018876/1040442.html
  4. 吹田市「令和6年度 主要な施策の成果および基金の運用状況に関する報告書(決算の概要・総括)」(PDF)(令和7年9月16日市長報告・2026年9月18日閲覧)https://www.city.suita.osaka.jp/_res/projects/default_project/_page_/001/040/442/R6nenndo_syuyounasesaku_hyousi.pdf
  5. 吹田市「一般会計における市債の推移(過去5年間)」(PDF)(上記ページ掲載・2026年9月18日閲覧)https://www.city.suita.osaka.jp/_res/projects/default_project/_page_/001/040/442/R6_ippankaikeiniokerusisainosuii.pdf
  6. 吹田市「令和8年度(2026年度)一般会計予算及び予算説明書」(PDF・地方債に関する調書)(令和8年2月27日修正版・2026年9月18日閲覧)https://www.city.suita.osaka.jp/_res/projects/default_project/_page_/001/041/852/0226syuusei01_R8ippankaikeiyosanyosansetumeisyo.pdf
  7. 吹田市「令和6年度 財政状況資料集」(類似団体との比較。資料はExcel形式)(2026年3月24日更新)https://www.city.suita.osaka.jp/shisei/1018870/1018876/1043568.html
  8. 吹田市「市の財政・会計」(予算・決算・財政健全化判断比率などの入口)(2026年9月18日閲覧)https://www.city.suita.osaka.jp/shisei/1018870/index.html
  9. 吹田市「データで知る吹田」(人口38万7,857人・2026年7月末時点/住民1人あたりの地方債残高15万8,249円)(2026年5月11日更新)https://www.city.suita.osaka.jp/suitablecity/1016978/index.html

いずれも2026年9月18日に内容を確認しました。金額・比率は、断りのない限り令和6年度(2024年度)決算の数値です。市のページはURLが変わることがあります。開けないときは、吹田市公式サイトでページ名を検索してください。

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このページを書いた人:にしおか友和(西岡 友和)

吹田市議会議員(立憲民主党・2期目)。1974年吹田市生まれ、藤白台在住、3児の父。NTTグループで約20年ICTコンサルタントを務めたのち2019年初当選。市の公式資料と議会の答弁をもとに、暮らしの疑問に答えるページをつくっています。